近大マグロ

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近大マグロ

※近大マグロは近畿大学の登録商標です。

近畿大学が世界で初めて完全養殖に成功した近大マグロ(クロマグロ)は、和歌山県東牟婁郡串本町大島と、鹿児島県大島郡瀬戸内町花天(けてん)の2か所で飼育しています。クロマグロ(以下、マグロ)の飼育には当初は天然のヨコワ(マグロの幼魚)を養殖用の種苗として使っていましたが、近年、人工孵化技術が向上し卵からの飼育が可能になりました。そして量産化も進み、種苗を養殖業者の方々に出荷できるまでになりました。

マグロの産卵期は6月から8月で、1尾の雌を数尾の雄が追いかける追尾(ついび)行動が見られた後、産卵します。成長すると非常に大きくなるマグロですが、産まれた卵は1mmほど、孵化した仔魚(マグロの赤ちゃん)は3mmほどしかありません。孵化するには1日半ほどかかり、餌が見えたり、食べたりできるようになるにはさらに2日ほどかかります。この間はお腹に貯えてある親からもらった栄養分で発育します。

孵化した仔魚は陸上の水槽で飼育しますが、餌を食べられるようになると自家培養したシオミズツボワムシと言う生きたプランクトンを与えます。餌は成長と共にイシダイなどの仔魚や配合飼料に順次切り替えていきます。孵化して20日で3cmほどになり、1ヶ月で5~6cmになると、今度は飼育場所が海上の網生簀に移ります。飼育する網生簀の大きさは直径30m、深さ8~10mです。

マグロは非常に成長が早く、孵化して約3ヵ月で500g、その後の1ヶ月で1kgになります。1年で8~10kgほどに成長し、2年で30kg、3年では80kg、5年も飼育すると150kgにもなります。与える餌はサバやイカなどですが、50kgのマグロでは1日にサバを2~3kgも食べ、天然には体長3m、体重600kgを超えるものがいます。

マグロの体は高速で大海原を回遊するため、紡錘形の体、凹みにたたみこまれる第一背ビレや胸ビレ、強大な尾ヒレ、発達した尾のつけ根など様々な特長が見られます。また、口を少し開けたまま泳ぎ続けないと呼吸ができないため、止まることができません。これが「マグロは眠らず泳ぎ続ける!」と言われる理由です。また、体表(膚)が傷つきやすいため出荷するときは1尾ずつ生簀から釣り上げます。

私たちはマグロにストレスを与えないよう、常に細心の注意を払って飼育をしています。

卵のときから最終の出荷に至るまで、すべての期間の飼育情報を記録・保管して、消費者の方々からのお問い合わせにもすぐに対応できるよう努めています。